2020.03.16
もう一度確認してみて!会社の休業手当と傷病手当金
新型コロナウィルスの感染拡大対策として、政府からイベントの自粛、企業のリモートワークや時差出勤、小学校などの休校が要請されました。
これによって、子どもの学校が急遽休みになって仕事を休まざるをえなくなったり、仕事が減って生活が立ちゆかなくなったりと、暮らしに大きな影響が出ています。中でも働く方たちにとって心配なのは、仕事を休んだときに所得が補償されるかどうかでしょう。
今回は、新型コロナウィルスに関する新たな助成金も含めた休業補償についてご紹介します。
年次有給休暇
まずは、有給休暇です。
働く人であれば、正規・非正規を問わず労働時間などに応じて有給休暇が付与されています。
有給の付与と取得時季については、法律で定められていますので、特に非正規雇用の方はご自身の有給休暇の日数を確認しましょう。
傷病手当金
以前傷病手当金についてご紹介しましたが、これは新型コロナウィルスに感染し休業する場合でも申請することができます。
病院の診断書や、連続3日間の休業が待機期間として条件となっていますが、4日目以降からは給付金が出ますので、万が一感染もしくは感染の疑いがあり休業する場合は、医療機関や会社に相談しましょう。
会社の休業手当
経営状態の悪化などを理由に会社から一時的に休業を命令された場合や、発熱などの症状が出て会社から休むよう指示された場合は、会社の都合で休職をさせますので、会社が休業手当を支給することが法律で義務づけられています。
正規・非正規問わず、平均賃金の60%以上を会社が支払うことを義務づけており、これは、就業規則にその旨が記載されていなくても受け取ることができます。
政府の補助金
新型コロナウィルスの感染拡大対策として、小学校などが休校になり仕事へ行けない親御さんを支援するために、企業が年次有給休暇とは別に有休を取らせた場合、政府から助成金が支給される制度ができました。期間は今月末までで、正規・非正規問わず対象となっています。
個人事業主の方も、一定の要件があり、金額も異なりますが、同様の助成金がありますので、確認をしてみてください。
発熱などの症状があっても、自主的に休業をする場合
会社からの指示で休業をする場合は、会社から休業手当を支給することが法律で義務づけられているとご紹介しましたが、自主的に休業をする場合は休業手当の対象となりません。
コロナウィルスに感染して休業をする場合であっても、会社の指示でなければ、風邪で休んだときと同じように、有給休暇を取得するか、会社の休暇制度を利用することになります。感染が疑われるからといって、自動的に休業手当が出るわけではありませんので注意が必要です。
残念ながらすべての人に十分な保障が行き届くには至っていませんが、働く人への生活の支援がされつつあります。日々多くの情報が流れてきますが、ニュースなどをチェックして、情報収集をこまめに行いましょう。